今回MinGWをすべて自分でビルドするにあたってのコンセプト
目標その1. ビルドに必要な開発補助ツール・ライブラリなども可能な限りソースからコンパイルする。現在の達成状況はこちら→mingw32編msys編
目標その2. 可能な限り最新版ソースを使用する。(svn、git利用も含む)
目標その3. UNIXからの移植がしやすいmingw-w64を使用。ただし32bitマシン上のネイティブ環境ですべてコンパイルすること。クロスコンパイル(Cygwinを含む)は無しの方向。
早速試しに新MSYS のmsys.bat を起動してみると、
Cannot find the rxvt.exe or sh.exe binary --aborting.
rxvt は面倒なのでsh(=bash) をインストールすることにしました。
前回のmsysCOREをMinGW.org版でビルドしたため、msys-1.0.dllに依存するものは、w64版でコンパイルできないという事態に陥りました。よって、msys-1.0.dllを使うMSYSの根底部はMinGW.org版を使用せざるを得なくなりました。

3-2. bashのインストール
(リスト番号14)

url : http://www.gnu.org/software/bash/
release : 4.2
git : git://git.sv.gnu.org/bash

bashは、デファクトスタンダードなシェルです。
git版のソースはコンパイルできても非常に不安定なので、諦めてMinGW.org のbash-3.1.17-4-msys-1.0.16-src を使用しました。前回のmsys-core と同様、msys-dvlpr を追加インストールしたmsys-dvlpr 環境でコンパイルしました。
export MSYSTEM=MSYS
export PATH=/bin:$PATH
前回同様、環境変数はMSYSを使ったw32api とgcc-3.4を優先するためのものです。msys 用のソースはビルドスクリプトが用意されているので、この設定さえしておけば後は非常に楽です。
mkdir bash
tar xJvf bash-3.1.17-4-msys-1.0.16-src.tar.lzma -C bash
cd bash

./msys-build-bash bash-3.1.tar.gz
これでまた.lzma のパッケージ作成まで自動的にやってくれます。出来上がったbash-*-bin.tar.lzma を解凍して新MSYS (new-msys) フォルダにコピーします。
msys.batを起動すると、「msys-regex-1.dll がない」と怒られるので該当dll を/new-msys/bin にコピーして完了ですが、また新たな問題が・・・。



目標達成率 = 66 / 115 (残り 49) mingw32編msys編
今回 +1